2016.4/27
[読解] いろいろな「ちょっと」
言語というものは、その言語の背後にある文化によって、その意味が現れます。
日本人は集団主義で、他人思いと言われています。
これは漢民族が中心の台湾文化とは一番異なるところです。
そのいい事例として「ちょっと」があります。
(例1)
A:来週の土曜日、一緒にコンサートに行きませんか。
B:来週の土曜日はちょっと....
例1では、AがBを来週の土曜日にコンサートに誘っています。
Bは行きたくないので、「(来週の土曜日は)ちょっと...」と答えました。
この中で、「ちょっと」の意味は、「来週の土曜日、私はコンサートに行けません。理由は聞かないでください。」の意味です。
この「行けません」は、「行きません」「行かれません」「行きたくありません」との可能性があります。でも、そのことは聞いてはいけません。聞かれたら困ります。それがこの「ちょっと」の意味です。
(例2)
1.新作のお菓子をちょっと食べてみた。
2.借りた本はまだちょっとだけしか読んでいない。
この「ちょっと」の意味は「少し」「稍微(中文)」の意味です。
(例3)
1.ちょっと田中さんに電話してきます。
2.ちょっと郵便局まで郵便を出してきます。
3.ちょっと用事があるので、これで失礼します。
ここの「ちょっと」は「クッション言葉」の意味があります。
「クッション言葉」とは、「クッション(抱枕、靠枕)」、なので、「クッション言葉」とは言葉と言葉の間を和らげるものです。とくに敬語ではよく使われます。
ここの「ちょっと」はいわゆる「クッション言葉」なので、特に意味はありません。
「發語詞(中文)」の概念と言ってもいいでしょう。
もちろん「稍微(中文)」の意味を持っているので、「ちょっとするだけ」「あまり正式にする仕事ではない」「軽い用事」の感覚です。
(例4)
1.この手紙の文章はちょっと固すぎませんか。
2.彼が病気で休まれてちょっと大変。
3.この問題は君にはちょっと難しすぎるのかな。
これも「少し」「稍微(中文)」の意味ですけど、使い方のフレームは相手に対して「少し....ではないか」と言うことで、言葉を和らげます。
例文の通りちょっと反面の意味に使います。
でも、
直接否定すると失礼なので「ちょっと」を使用します。
出處:いくえ先生の日本語教室
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